<第4回>体幹トレ先駆者との運命の糸がつながった
体幹トレーニング以外に動的ストレッチや筋肉をリラックスさせる筋弛緩法も新たに取り入れ、原監督が“青トレ”と称するトレーニング法が確立された。
地味な練習ではあるが、まずは選手たちに理論を理解させることから始め、ここでも目標値を設定して段階的に難易度を上げていった。
効果てきめんだった。例年になく故障者が減り、箱根に向けて調子も上がってきた。今年1月の箱根駅伝の前、原監督は「(実力者が揃って)登録メンバーを選ぶのが大変でした」とぜいたくな悩みを口にした。5区で先頭に立った青学大はその後、ライバルを圧倒して箱根路を駆け抜けた。原監督が就任して11年目の快挙だった。
就任時に大学にプレゼンした10年計画ビジョン通りに進化していった。陸上界に新たな風を吹き入れた原監督の存在は一般メディアにも取り上げられ、青学フィーバーが巻き起こった。(つづく)