呉昇桓の“代役”に虎狙うマテオ メジャー精通者が見た実力
「どこまでやれるのか、不安はあります」
こう語るのは、アメリカ野球愛好会副代表の鈴村裕輔氏。
阪神が不法賭博問題で残留交渉を打ち切った抑えの呉昇桓(33)の代役として一本化したといわれる、パドレスのマルコス・マテオ(31)についてだ。
マテオは今季、主に中継ぎとして26試合に登板し、1勝1敗1ホールド、防御率4.00。メジャー通算では2勝4敗1ホールド、防御率4.65の成績だ。185センチ、100キロの巨体から繰り出される最速156キロの速球とスライダーを武器とし、10年のカブス時代は福留とチームメートだった。昨年は中日が獲得を検討するなど、以前から日本球界に注目されていた“剛腕”だが、前出の鈴村氏は「浮き沈みの激しい典型的な3A投手です」と、こう続ける。
「メンタル面があまり強くないように感じます。3Aでは今季、2勝9セーブ、防御率1.86と好投している一方で、メジャーではこれといった成績を残せない。相手が格下だと思えば力を発揮するが、格上の相手には分が悪く、力負けしてしまう。10年のキャリアがありながら、メジャーになかなか定着できなかった要因になっていると思われます。代理人も31歳の今なら、日本の球団に高く売れると判断したのかもしれません」