32年ぶり五輪も…リオで水球日本男子を待つ「欧州の笛」
来年のリオ五輪の予選を兼ねた水球のアジア選手権最終日(中国・仏山)が20日に行われ、日本の男子が中国を16-10で下し、84年ロス五輪以来、32年ぶりの五輪出場を果たした。
中国水連は海外の放送局に中継を認めず、試合は終始、中国寄りの判定。試合前に懸念された“中国の笛”によるペナルティーも目立ったが、積極的な攻撃で序盤からリード。第3ピリオドで粘る相手を突き放し、4戦全勝で悲願の五輪出場権を得た。
日本水連は96年アトランタ、08年北京五輪予選には「実力不足」を理由に派遣を見送り。不遇の時代を乗り越えて日本の球技では最長の32年間のブランクを打ち破った。
攻守にわたってチームを牽引した志水祐介主将(27)は「世界と戦える自信がついた。リオでは8強を目指したい」と高い目標を掲げたが、リオでは中国の笛以上に偏ったジャッジに悩まされる。
水球ではハンガリー、イタリアら欧州の強豪国に有利な笛が吹かれるのは珍しくないといわれる。世界では弱小国の日本が欧州勢と対戦した場合、実力差だけでなく相手に肩入れした判定にも試合を左右されかねない。
リオでは出場12チームが2組に分かれて1次リーグを行い、各組3位までが決勝トーナメントに進出する。32年前のロス五輪では11位に終わった日本はリオでも厳しい戦いを強いられる。