新天地ヤクルトで“1号弾” 鵜久森「未完の大器」から覚醒へ
「1打席勝負なんで、結果を出してアピールしていくしかない」
今季からヤクルト入りした鵜久森(29)が28日の巨人戦で移籍後“初本塁打”を左中間スタンドに放ってこう言った。
昨オフ、11年間在籍した日本ハムを戦力外となり、ヤクルトに拾われた。11年間の一軍出場は146試合だが、12年にはイースタンで最多本塁打(12本)を放つなど、パンチ力が魅力の選手だ。
「新陳代謝の激しい日ハムに11年間も在籍したのは、それだけ潜在能力が高いと評価されていたから。ただ、日ハムの外野は層が厚いうえ、広い札幌ドームでは守備力も重要になる。外国人選手並みに打てばともかく、一軍定着は難しかった。彼の持ち味は遠くに飛ばすことより、広角に強い打球を打てること。ヤクルトに鵜久森のようなタイプは少ないだけに、新天地で生きると思う」(日本ハムOB)
鵜久森はこの日、「ホームランを打つことよりも、強い打球を打つことだけを考えていた」と言った。当面は代打での起用が続くが、本来の打撃スタイルを突き詰めることで「未完の大器」は目覚めるかもしれない。