理事長を週刊誌で口撃 “悪巧み”仕掛ける貴乃花理事の魂胆
■貴乃花理事一派の“悪巧み”
そもそも宗像外部理事の週刊誌での主張には複数の疑問がある。
まず月末の理事長選に際して、外部理事に投票権はない。これは相撲協会の定款で決まっていることだ。第6章第31条には「理事の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時まで」と明記されている。
つまり外部だろうと内部だろうと、理事の任期はいったん今月28日午後2時開始の評議員会終了時に切れる。その評議員会で1月28日の理事候補選で選ばれた新たな10人の内部理事を承認。その10人が午後3時半からの理事会で新たな理事長を互選する。留任、新任を問わず新たな外部理事が決まるのが翌日の理事会と評議員会であることは昨年暮れの評議員会で決定した。要するに新理事長が決まる28日の理事会が開かれる時点で、外部理事は存在しないことになる。暮れの12月18日、北の湖理事長の急逝によって八角理事長が誕生した理事会に外部理事が参加したのは任期中だったからなのだ。
実際、2年前、公益財団法人移行後の理事選でも、評議員会で承認された10人の理事による互選で北の湖理事長の再任が決まった。となると、投票権のない外部理事を「八角に投票しないと殺すぞ」と脅すこと自体が意味をなさなくなる。