男子プロの抵抗必至 JGTO「難コース増」方針に早くも暗雲
当時、選手会長だった池田は「(例年の日本オープンの設定は)ナイスショットしたのにピンに寄らない。フェアウエーをちょっと外してラフに入れば、何も考えずにサンドウエッジを持って、ハイ、出しましょう。これではアマチュアと一緒だよ。(今年は)プロの技量を出させるための、心をくすぐるような設定をしてくれた。これが正しいナショナルオープン。だから今回、やる気になれた」と持論を展開した。もちろん池田一人の意見ではなく、多くのプロも同じ考えだろう。
バーディー合戦の方がギャラリーが喜ぶと思っているのだ。自分の下手さ加減をごまかすために「やさしいセッティングにしろ」と言っているようなものであり、こんな頭の中身では、世界で通用しないのは当然だ。
「いくら大西さんが正論を吐いたところで、選手たちは馬耳東風です。実はJGTOでは選手会が言うことを聞かなければ何も進みません。そもそも今回の人事にしても、海老沢前会長を追い出して青木を新会長に担ぎ出したのは選手たちです。自分たちにとって都合のいい理事を選び、意向をくんだ組織運営をしようとしているだけです。社員の圧倒的多数はツアープロなわけですから、選手会の力は絶対であり、やさしい会場設定を望んでいる現状を変えないでしょう。大西さんをJGTO副会長に据えて内部に取り込んだのも、思い切った改革をさせないための口封じに過ぎません」(関係者)
大西氏の世界で戦うためのコース設定も、ぬるま湯体質にどっぷり漬かったプロたちに潰されるのは間違いない。今年もバーディー合戦のつまらない試合が続きそうだ。