マエケン快挙で米に激震 「日本人投手を再評価」と評論家
ドジャースの前田健太(28)が23日(日本時間24日)のロッキーズ戦に先発、七回途中まで3安打無失点の好投で3勝目を挙げた。「日米通算100勝目」とスポーツマスコミは騒いでいるが、それより何より開幕から4試合に投げて計1失点、防御率0.36はリーグトップ。大リーグ公式ホームページによれば、デビューから4試合に先発、20回以上投げて1失点以下は史上初だという。この快挙はしかし、日本球界にも大きな波紋を呼びそうだ――。
「直球の平均球速が144キロでしかない前田が結果を出しているのは、やはりコントロールがいいから。内外角の低め、高めとストライクゾーンの四隅を広く使えている」
評論家の小川邦和氏がこう言う。小川氏は巨人などで活躍後、ブルワーズ3Aなどでプレー。その後はマーリンズ、パイレーツで極東担当スカウトを務めた。
「そして、改めて前田が証明したのは、150キロを超えるような剛速球を投げられなくとも、十分にメジャーで通用するということです。真っすぐに制球力とキレがあり、三振を取れる変化球があること。前田はスライダーですが、それがフォークであればなおいい。外国人選手に比べて、日本人投手は相対的にこの条件を満たしている選手が多い。私がメジャー球団のスカウトを務めているときは、常に10人前後の投手を獲得リストに載せていた。つまり、ダルビッシュや田中マー君クラスでなくとも、メジャーで活躍できる投手が日本には多くいる。例えば、23日の巨人戦で完封勝利を挙げたDeNAの井納もいいフォークボールを持っている。むしろ米国の方が成績を残せるんじゃないかと思います」