故障で函館ハーフ欠場 リオ代表福士加代子に吹く“逆風”
直前で代表選手を変更する事態になりかねない。
リオ五輪女子マラソン代表の福士加代子(34)が右足故障のため、出場を予定していた26日の函館マラソン(ハーフの部)への欠場が決まった。福士は今月中旬まで行った米国合宿からの帰国後、右足を検査。第4中足骨故障のため、大事を取って出場を見送った。
所属先であるワコールの永山忠幸監督は疲労骨折の疑いを「折れていない」と否定した上で、「石橋をたたかせていただく。練習は続けている」と説明。7月には調整のため海外レースの出場を検討しているという。患部の状態にもよるが、調整の大幅な遅れは避けられない。
福士は優勝した1月の大阪国際女子マラソンでは2時間22分17秒をマークし、代表3人の中で唯一、日本陸連が定めた派遣設定記録(2時間22分30秒)をクリアした。
女子のエース的存在である福士はしかし、リオで苦戦するどころか、今回の故障で出場すら危うくなりそうだ。
五輪直前の故障といえば、北京五輪では連覇を狙った野口みずきがスイスでの合宿中に左足太もも肉離れを起こし、出場を回避。代役の選手も故障で辞退し、出場した2人が惨敗したこともあり、陸連のリスク管理に批判が集中した。今回は北京での二の舞いを避けようと、故障した福士に代えて万全な状態の選手を送って、女子マラソンの復権につなげたい思惑もあるようだが、それだけではない。