金本監督円陣でゲキも 虎中堅&ベテランに漂う白けムード
二回の攻撃前だった。阪神ナインはベンチ前で円陣を組み、その中央で金本監督は選手にハッパをかけた。
厳しい口調に、即奮起したのは金本チルドレンだった。この回、2死一塁から7番中谷が初ヒットをセンターへはじき返すと、四回、六回、八回にも安打を記録。プロ入り初の4安打とひとり気を吐いた。
チルドレンといえば、5番北條は4タコに終わったものの、6番江越は2本の二塁打でチャンスをつくった。
一方、監督の声に「無反応」だったのが、生え抜きの中堅とベテラン。1番上本は5タコ1三振。前日は約1カ月ぶりのホームランを打った2番鳥谷も、3タコ2三振(2四球)とブレーキだった。相変わらずの拙攻により9安打1得点の打線は、好投を続けていた左腕岩崎を援護できなかった。
それにしても、高校野球じゃあるまいし、プロ野球の監督が円陣の真ん中で大声あげるシーンは珍しい。監督の険しい表情と怒声は、一軍経験の浅い選手たちにはある程度の効果はあっても、13年目の鳥谷や8年目の上本選手会長あたりは、逆に白けていたのではないか。