五輪ドーピング問題 WADAとIOCの“喧嘩”で日本とばっちり
WADAがIOCに対して怒っていることは他にもある。検体検査だけではドーピング違反の摘発に限界があるため、WADAは選手や競技関係者からの内部告発を奨励している。今回、ロシア陸連の不正を内部告発した女子陸上中距離のユリア・ステパノワの出場を国際陸連は認めていたが、IOCは国際大会の出場を認めない方針を決めた。ここでもWADAは面目をつぶされた。
競技場外での抜き打ち検査は通常、深夜か早朝に行われる。開幕直前の追い込み練習で疲労がピークに達している中、検査官によって突然たたき起こされて睡眠を妨害されれば、コンディションを崩す選手も出てくるだろう。
WADAとIOCのケンカでとばっちりを食うのは罪のない選手たち。それはもちろん、日本の選手も例外ではない。