コーチも警戒 吉田沙保里の五輪V4の“難敵”はアデクオロエ
霊長類最強の女に強敵出現である。
リオ五輪で4連覇を目指すレスリング53キロ級の吉田沙保里(33)。22日に都内で行われた壮行会では女子選手6人を代表してあいさつに立ち「全員で金メダル目指して頑張ってまいります」と全6階級制覇を目標に掲げた。
吉田は過去3大会で相手をほとんど寄せ付けずに圧倒してきたが、今回はアフリカの新鋭が立ちはだかりそうだ。
ナイジェリアの若手オドゥナヨ・アデクオロエ(22)。レスリングを始めたのは16歳と競技歴は浅いが、ここ数年で急成長。昨年の世界選手権(米・ラスベガス)で3位に入り、今年のアフリカ選手権を制した。
女子代表の笹山秀雄コーチは、吉田のライバルとして昨年世界選手権2位のソフィア・マットソン(26=スウェーデン)とともにアデクオロエを挙げ「粗削りながら一歩も引かない攻撃スタイルが持ち味」とこう分析する。
「(53キロにしては)パワーがあり、片足でも触られたら、そのまま押し込まれる恐れもある。手足も長く、まとわりつくように技をかけるいやらしさもある。アフリカ勢は何をしてくるか分からないので要注意です」
レスリングはリオ五輪から組み合わせにシード制を採用。昨年の世界選手権優勝の吉田と2位のマットソンは別ブロックに入るが、アデクオロエとは同じ山に入る可能性もある。