スター不在、放送も深夜…リオ五輪男子ゴルフの“大誤算”
ただでさえゴルフは決着がつくまで4日間かかることから、五輪のテレビ中継に不向きな競技といわれている。しかも国内男子ゴルフは平均視聴率4・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と日本でも不人気なのだ。そこへ来て、名前も知らない外国人選手のプレーを深夜にダラダラと流されたところで一体、誰が見るのか。
「中継競技の割り振りについて民放各局でどういう話し合いがあってこうなったかはわかりませんが、大失敗でしょう」と、元NHKスポーツプロデューサーの杉山茂氏がこう続ける。
「ビッグネームが出場すれば競技のバリューが上がります。特に個人スポーツはそうです。IOC(国際オリンピック委員会)にしてみれば、コンテンツバリューを上げて放映権料に見合う大会にするのが、ひとつの狙いだった。そのためにゴルフを五輪競技に復活させたのです。民放局もマスターズ並みのビッグネームがそろえば、たとえ深夜で放送枠が長くても視聴率が取れ、CMも入ると考えていたでしょうから大誤算です」
仮にメダルを取っても、世界のトッププレーヤーが不在では、その価値は下がる。五輪のゴルフはやっぱり20年の東京で最後になりそうだ。