剛速球がアダ? シリーズの命運握る“大谷後”のハム先発陣
評論家の山崎裕之氏が言う。
「打者心理的には160キロをバンバン投げてくる投手よりは、150キロの投手の方が気持ち的には楽になるのは確か。しかも、増井も有原も、大谷と投球スタイルが似ているからなおさらです。大谷の翌日はまったく違うタイプの投手なら言うことはないんですけどね。もちろん、投球術でカバーする方法はある。例えば増井は緩いカーブも武器にしている。うまく緩急を織り交ぜれば、150キロでも打者の体感速度は160キロの大谷に匹敵させることは可能です」
日ハムでシリーズでの先発登板が濃厚なのはルーキーの加藤のみ。技巧派右腕のメンドーサは中継ぎ待機だ。
日ハムは中日との06年日本シリーズで初戦に本格派右腕のダルビッシュ(現レンジャーズ)を立て、2戦目はスリークオーター気味で変則的なフォームが特徴の左腕の八木、3戦目は技巧派左腕の武田勝と、バラエティー豊かな先発陣で臨んだ。ダルで初戦を落とすも、八木と武田が中日打線を翻弄、日本一に輝いた。
大谷の「165キロ」が同僚をも切り裂かなければいいのだが……。