侍Jで米スカウト熱視線 大谷が“入札上限額”を吹き飛ばす
10日から始まるWBCの強化試合は10球団近いメジャースカウトが、日本ハムの大谷翔平(22)目当てで視察する。入札制度でのメジャー挑戦が確定していないいまから「年俸30億円の複数年契約」が確実視され、「ダルや田中を上回る逸材」と評価されているからこそ、メジャーの全30球団が早くも腰を浮かせている。
日米間のポスティングシステムは田中将大(28)がヤンキース入りした13年オフから、現在の制度に変更された。それまで青天井だった所属球団に支払われる入札金に、約20億円の上限が設定された。メジャー側はそれでも「なぜ20億円もの移籍金が必要なのか。FAにすればいいじゃないか」と不満タラタラともいわれる。ドナルド・トランプ氏(70)の大統領就任をきっかけに米球界でくすぶっていた不満が爆発、入札制度自体が消滅する可能性も出てきたが、今季の大谷の活躍はそれを吹き飛ばした。
13年オフ、米球界が渋々、移籍金を払うことに同意したのはズバリ、田中が欲しかったからだ。田中が来れば戦力になり、結果として球団も米球界も潤う。だから妥協もした。