至難の連覇へチーム活性化 広島田中に“三塁コンバート”案
リーグ連覇を狙う広島の緒方監督(48)が、大胆な配置転換を考えているという。
チーム関係者が声を潜めてこう言うのだ。
「カリスマの黒田が昨年限りで引退し、成績(10勝8敗)以上に精神的支柱の抜けた穴は大きい。首脳陣は危機感を持っています。オフに大きな補強もしていない。今年も勝つには戦力の底上げしかありません。昨年の鈴木誠也のようなイキのいい若手が台頭しないと厳しい。期待されているのが、2年目の22歳・西川です。高い内野の守備力を武器に、新人だった昨年は62試合に出場して打率.294。最後の侍ジャパンのメンバーに選ばれた田中は三拍子揃った遊撃手ですが、肩に若干難がある。そこで、肩も強い西川を遊撃にし、田中を三塁へ回す構想があるのです。三塁にはこちらも期待の高い安部らがいるものの、侍メンバーをコンバートするくらい若手が突き上げてこないと連覇は厳しいと緒方監督も予想しているのだと思います」
黒田が去り、昨季16勝3敗で最多勝投手になった野村に2年連続で昨年並みの成績を望むのは酷だという声がある。40歳になったばかりの新井にしても、6年ぶりの3割台となる打率.300、19本塁打、101打点をマークし、MVPを獲得した昨年はいい意味で期待を裏切ったと見た方がいい。流行語大賞に輝いた「神ってる」鈴木もしかり。129試合出場でリーグ2位の.335、29本塁打、95打点とブレークしたが、「去年は勢いが大きかった。だから今年が大事」と2年連続で結果を残すことの難しさを自覚している。