“ラスト侍”決定的 広島・田中の「眼力」がWBCの秘密兵器
侍ジャパン「28人目の男」には多くの役割がある。“ラストサムライ”最有力候補とされる広島の遊撃手・田中広輔(27)のことだ。
現在の侍遊撃手は巨人の坂本のみ。田中は「まだ正式に決まったわけではありませんので……」と言うが、日本ハムの中島がコンディション不良により辞退したことで白羽の矢が立ったようだ。
プロ入り後の代表経験こそないものの、JR東日本時代にはアジア選手権などの国際大会を経験した。13年のドラフト3位で入団すると、3年目の昨季は1番に定着。全試合出場を果たした。打率.265、13本塁打でチームの25年ぶりのリーグ優勝に貢献。リーグ2位の28盗塁の「足」も大きな武器である。
侍ジャパンの小久保監督には短期決戦に強いイメージがあるかもしれない。昨季のDeNAとのCSファイナルステージで、12打数10安打と打ちまくってMVPを獲得している。
■スコアラーより優秀
代表では、大谷とWエースの役割を担う菅野と公私ともに仲がいい。2人は東海大相模高、東海大で7年間、同じ釜の飯を食べた間柄。菅野の「相棒」は、同じ年で追加メンバーの捕手・小林(巨人)がいるものの、田中は「相談役」ができる旧友だ。