ハム首脳が決断 崖っぷち斎藤佑は“おじぎ直球”を最大活用
「順調に来ている。ここまでやってきたことが出始めている。この感じならいけるんじゃないかと思う。あとは競争してもらうしかない」
日本ハムの栗山監督がこう言った。「順調に来ている」とは7年目を迎えた斎藤佑樹(28)のこと。16日、韓国KIAタイガースとの練習試合に2番手で登板、2回を遊撃内野安打1本(内野の失策で1失点)に抑えた投球内容を評価、ローテ入りを競わせるつもりなのだ。
本人も満足そうにこの日の投球を振り返った。
「とにかく結果を出すしかない。納得してるボールも多くなってきた。(30球中)15球くらいはよしとするボールだったと思う」
斎藤の課題は投げる際の体重移動。踏み出す左足に体重が乗り切らないから、球威はなく、制球も定まらない。プロ入りして以来、指摘され続けてきたとあって、このオフから本格的なフォーム改造に取り組んでいる。
その成果か、ブルペンやフリー打撃では理想的なフォームで投げられるようになったものの、実戦で打者に対峙するとうまくいかなくなるという。この日の投球に自画自賛の本人も、体重移動に関しては「ブルペンではできるけど、試合では力んでしまう。それも結果を出しながら、試合でやっていくしかない」と話す。首脳陣も同様の見方をしている。練習ではできるのに試合になるとできない斎藤に出口はあるのか。さる日本ハムOBがこう言った。