強いプロ志向 日大三・金成麗生は「育成から上位指名」も
清宮のライバルが意気込んでいる。日大三の4番、「デカプリオ」と呼ばれる金成麗生(3年)である。
春季東京大会はここまで3本塁打と絶好調。帝京との準決勝は、高校通算23号となる先制2ランを含む3安打4打点。昨秋の都大会決勝で逆転サヨナラ負けを喫した早実との決戦に向けて腕を撫している。本人は「清宮の方が上」と話す一方で、異常なほど対抗心を燃やし、「ぶっ潰す」とも言っている。
193センチ、101キロ。アメリカ人の父と日本人の母を持つ。昨夏までは左腕投手だった。小倉監督に長打力を買われ、昨秋から一塁にコンバートされた。清宮はプロ入りなら1位候補だが、金成はどうか。パ・リーグのあるスカウトはこう言った。
「センバツは1安打で内容もいまひとつ。体格を生かした爆発力、長打力が魅力。当たったら飛びますが、なかなか当たりません。打ち損じが多いですね。ほぼ完成形の清宮と比べて粗削り。清宮同様、守れるのが一塁だけという守備面もマイナスです。現時点では4位以下から育成。いずれにしても下位候補です。ただ、伸びシロが大きい高校生。これから夏にかけての成長次第で、上位候補に浮上する可能性は十分ある。清宮との対決は目立つだけに、格好のデモンストレーションにもなります」