衰えか故障か…巨人・長野久義に聞いた“打撃不振”のワケ
「衰えみたいなものを感じることは確かにあります。投球に対しての反応が、少し遅れることがある。差し込まれる? はい。でも、30代になってこれまでの経験を生かした技術力は上がっているはずなんです。言い訳にはなりません。目の衰え? それは絶対にない!と言い切れます。毎年検査を受けていますから。以前、原前監督に検査しろと言われて、卓球選手級という判定が出ましたからね」
2年前の15年。手術直後のこの年のシーズン前半も今季同様、不振に喘いだ。交流戦終盤、ボール球に手を出す凡退が続いた長野を見かねた原監督から、「目の検査をしてきたらどうだ?」と促された。言われた通り、都内の病院へ出向いて、動体視力などを計測する「ビジョンテスト」を受けた。結果は40点満点中39点。プロ野球選手でも35点超えは珍しく、「卓球選手並みの数字」との判定だった。原監督は「見えてて打てない。技術の問題だ」と言い放ったが、それ以降、毎年この検査を受けている。
■今季初本塁打にも晴れない悩み
前日9日、2-4で阪神に敗れた試合では、2度の好機に凡退し、「ボクのせい。申し訳ない」と責任を背負った。改めて聞くと、「得点圏で安打が出ない? はい。すいません……」と言葉が続かない。この日も五回1死一、二塁で左飛に倒れ、得点圏での打席は20打数0安打となった。