借金まみれ巨人で唯一ウハウハ 田口は“坂本超え”昇給狙う
巨人の田口麗斗(21)が地方球場初勝利を挙げた。山形で行われた27日のヤクルト戦に先発。山田に2ランを浴びたが、七回途中まで6安打3失点で粘り、6勝目(2敗)を手にした。試合前まで2.10でリーグトップだった防御率は2.26となり、2位に陥落したものの、自身3度目の地方登板で初めて勝った。巨人の借金は1つ減って7となった。
13年のドラフト3位で入団して4年目。昨季は10勝(10敗)でチームの勝ち頭になって、今や菅野、マイコラスとともに「先発3本柱」といわれる。坂本が06年の高校生ドラフト1巡目で入団してから10年が経過。この間に高卒選手で主力に成長したのは、坂本と田口の2人しかいない。それだけに、「育成」を掲げる鹿取義隆GM(60)にとっては大事な存在だ。
■巨人離れ食い止める“希望の星”
球団ワーストの13連敗を喫したことで、マスコミには散々「育成ベタ」を指摘され、高校野球の現場で巨人離れが進んでいるという。さる球界関係者がこう言う。
「ここ10年間のドラフトで、巨人が獲得した高校生の中で活躍しているのが田口一人なんて、他の球団なら考えられないこと。就任したばかりの新GMにとって、田口はアマチュアの現場に『高校生もしっかり育てます』とアピールできる唯一の存在。GMが優遇して当然です。このオフは厳冬が必至なチームにあって、田口だけは安泰でしょう」