メダル激減 シンクロ井村ヘッド「大型補強」に言及の苦渋
「選手を大型化しないと通用しない」
世界水泳のメダルがチームTRの銅だけに終わったシンクロの井村雅代ヘッド(66)は、26日の帰国会見で改めてこう言った。
井村ヘッドはリオ五輪直後から「大型化」への転換を求めていたが実現せず、今大会で前回の銅4個からメダル数が激減。3位争いを演じたウクライナとの差も痛感し、長身選手を起用する方針を固めた。
今のシンクロ界は、ロシア、中国の2強は不動。170センチを超える選手をズラリと揃えたダイナミックな演技だけでなく、斬新なプログラムでも審判の心をつかんでいる。ロシアはバレエの本場で表現力はダントツだ。
今回の日本代表11人のうち、170センチ以上はエースの乾ら3人だけ。代表漏れした選手の中には170センチ以上の選手も複数いるそうだが、身長が同じでも、やっぱり大陸の選手と日本人ではカラダが違う。
ロシアや中国の選手は手足だけでなく、日本人より股下も長いから有利だ。例えば、今大会のロシアのエースで、ソロとデュエットでも金メダルを取ったスベトラーナ・コレスニチェンコ(23)の身長は171センチ。ところが演技中は、4月に引退を発表した同国のナタリア・イーシェンコ(31=五輪金5個、世界選手権金19個=身長178センチ)と同じくらい大きく見える。
3年後の東京五輪には間に合わないが、その先の大舞台でロシア、中国の2強を倒すつもりなら、陸上のサニブラウン(母日本人、父ガーナ人)のように、ロシア人とのハーフにシンクロをやってもらうしかないか。