何勝できるか 大谷翔平のメジャー1年目にこれだけの不安
では、大谷の1年目はどれくらいやれそうなのか。友成氏が続ける。
「あくまで勝ち星は所属先の打撃、守備力に大きく左右されますが、たとえば、大谷の移籍先の本命候補といわれるパドレスは21日現在、ナ・リーグ西地区で4位。チーム打率は30球団中15位の.233、打点も同15位の553と打線はそれほどでもない。チームの勝ち頭で、唯一の2ケタ勝利を挙げているのがチャシーン(29)。30試合に登板し、168と3分の1回を投げて12勝10敗、防御率4.12です。加えて、メジャーでは近年、25歳以下の投手については故障を防ぐ目的で年間で26試合、160イニングを目安にしている。メッツのエース格・ハービーが24歳だった13年シーズン、26試合で178と3分の1回を投げ、9勝を挙げたものの、同年オフにトミー・ジョン手術を受けたことも影響しています。来年24歳の大谷もおそらく無理をさせないでしょうから、1試合あたり90~100球程度をメドとすれば、5~6イニング投げられればいいところ。投球回が少なくなればなるほど、勝ち負け自体つかないケースが多くなるわけですから、10勝すれば御の字。8勝10敗あたりが妥当なラインでしょう」
それも、故障などせずに、中4日のローテーションで投げ続けることができればの話だ。この日の大谷は中8日での登板。過去、中4日での先発は1度もなく、中5日ですら1回しかない。いくら大谷といえども、1年目から過度な期待はしないほうがよさそうだ。