何勝できるか 大谷翔平のメジャー1年目にこれだけの不安
しかし、だからといってかつての松坂大輔(レッドソックスなど)やダルビッシュ(現ドジャース)のように、1年目から先発ローテ投手としてフル回転し、10勝、15勝ができるかどうかは別問題だ。メジャー経験のある日本ハムの吉井一軍投手コーチは今年1月、本紙「新春特別号」のインタビューでこんな話をしていた。
「今のピッチングのままでは、みんなが期待するほどの活躍はできないかもしれません。例えばロジャー・クレメンス、ランディ・ジョンソンのように期待するでしょうけど、今のままだとそのクラスになるのはきつい。技術より、一番心配なのは162試合で5日に1回、投げなければいけないこと。エースクラスはやっぱり年間230イニングくらいいく。それを10年続ける。大谷はまだ日本で160と3分の2回が最高(2015年)。アメリカでもエースはやっぱり7~8イニングは投げる。球数にして125球から130球。ダルビッシュも田中も日本で200イニング以上投げてからアメリカに行った。それでも、いっぱいいっぱいですから」
■松坂、ダルでも…
プロ5年目の大谷は、二刀流に挑戦していることもあり、投手として十分な経験を積んでいるとはいえない。まして今季は故障の影響で4試合で16と3分の1イニング。メジャーでバリバリやるには、時期尚早だというわけだが、その指摘は当然だろう。