囁かれる限界説…内村航平はスペシャリストで東京五輪へ
絶対王者が思わぬアクシデントで連覇が途絶えた。
2日(日本時間3日)に開幕した体操の世界選手権(カナダ・モントリオール)男子予選で、内村航平(28)が跳馬の着地で左足首を痛めて途中棄権。世界選手権7連覇を逃し、国内外の大会での連勝記録も「40」で途切れた。
一夜明けた3日に現地の病院で精密検査を受け「左足の前距腓靱帯不全断裂で全治2~3週間」と診断された。前日の試合後に内村は「ケガをすることはまだ下手。伸びしろはあると思うので、これをしっかり治してはい上がってやろうと思う」と再起を口にしたが、年齢的には体操選手としてのピークは過ぎている。
■体力の衰えは安定感でカバー
今回のケガで体操関係者の間では肉体の衰えを指摘する声もある。故障の回復次第では引退しても不思議ではない。しかし、周囲がそれを許さないだろう。
内村は2020年東京五輪での団体連覇を目指す上で欠かせない存在だからだ。6種目をこなす個人総合で勝負するのは体力的に厳しいとはいえ、床や鉄棒など内村が得意とする種目に特化すれば、団体メンバーの一員として戦力になる。