内村が看破 白井健三“メダル量産”の源は着地の「演技力」
「着地を決めた選手が上位に行っていた。そこは大事だと分かった」
体操世界選手権(カナダ・モントリオール)に出場した男子日本代表が10日に帰国。左足負傷で7連覇を逃した内村航平(28)が、初めてスタンドから観戦した印象をこう口にした。
今大会は内村に代わって白井健三(21)が個人総合の銅を含む3個のメダルを獲得。得意とする種目別の床と跳馬では頂点に立った。跳馬の決勝は「勝って当たり前」(白井)のため、あえてひねりは3回半を封印。3回ひねりで臨んだ結果、技の難度を示すDスコアは決勝進出8人中、最低(5.400点)ながら、美しさや正確さを評価するEスコア(9.500点)でカバーし、14.900をマークした。Dスコアの低い白井の優勝に対し、現地では非難の声も上がったそうだが、そんなひねり王子の演技を絶賛したのが内村だ。
スタンドでは「コーチ的目線」だったという内村は「健三(白井)の着地は腰が高くて直立に近い形。健三のような着地は評価が高い」と説明。最後の締めの着地でつらそうに見えないことが高得点につながったという。
白井が世界の頂点に立てたのは着地での「演技力」がものをいったようだ。