門倉健氏が指摘 「巨人はマシソン流出なら根幹揺らぐ」
「巨人は新外国人選手を補強する前に、マシソンの引き留めに全力を挙げるべきです。160キロの剛速球があってコントロールもいい。ハートが強くてイニングまたぎ登板もいとわない。文句ひとつ言わない献身性、チームや監督への忠誠心を持ち合わせている日本人以上に日本的な性格。今の巨人で最も代わりが利かない選手です」
中日、横浜などで活躍した評論家の門倉健氏がこう指摘するのは、昨11日、成田空港から米国へ帰国した巨人のスコット・マシソン(33)のことである。
巨人在籍6年目の今季は、59試合に登板して4勝4敗、防御率2・24。外国人投手としては史上初となる通算150ホールドを達成した。原前監督時代から「困った時のマシソン」と言われて投げまくってきた結果、6年間で359試合に登板した鉄腕だ。イニング数を超える432三振を奪い、絶対的セットアッパーとして勝利の方程式の一角を担い続けてきたが、巨人との契約は今季で切れる。
昨年の帰国時に「子供が大きくなってメジャーリーグで投げている姿を見せたいとも思うようになった」と明かしていたが、今回の帰国前に高橋由伸監督から「長くチームで活躍してくれて、代わりになる選手はいない。残ってほしい」と言葉を掛けられたそうで、悩める胸中を吐露した。