生島淳氏も期待 神奈川大20年ぶりV“立役者”鈴木の強み

公開日: 更新日:

 神奈川大が、昨5日の全日本大学駅伝(熱田神宮西門前~伊勢神宮内宮宇治橋前。8区間=106.8キロ)を連覇した1997年大会以来、20年ぶりに制覇した。殊勲者は、東海大と17秒差の2位でタスキを受け取った最終8区の鈴木健吾(4年=宇和島東高)。2キロすぎで逆転すると独走態勢を築き、威風堂々の走りを見せてゴールのテープを切った。

 レース後、テレビ解説の瀬古利彦・日本陸連マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは、上機嫌で「いい走りだった。これから2年でマラソンの体にして東京五輪の星になって。君に期待しているよ」と話し掛け、まだフルマラソンの経験がなく、大言壮語しないタイプの鈴木は「あっ、はい、ありがとうございます」と苦笑いだった。

■周囲に惑わされない走り

 ともあれ鈴木は8月の台湾・台北のユニバーシアードのハーフマラソンで銅メダルを獲得するなど、有望株であるのは間違いない。瀬古リーダーの言うように「東京五輪の星」を期待していいのだろうか?

「真面目で前向きな鈴木選手は『目標を設定してロードマップをきちんと描ける』のがストロングポイントです。9月の全日本インカレと10月の出雲駅伝を休み、全日本駅伝と年明けの箱根駅伝で結果を残し、来年2月の東京マラソンで好タイムを出して、2019年秋のグランドチャンピオンシップシリーズを経て20年東京五輪本大会に臨む――という工程表ができている。レース自体にも同じことがいえます。周囲に惑わされることなく、淡々と自分のペースを守って走り抜ける。マラソン未経験で未知数ですが、大きな期待を寄せたい選手のひとりです」(スポーツジャーナリスト・生島淳氏)

 これまで山の神の東洋大・柏原竜二、箱根3年連続区間賞の早大・竹沢健介のようにマラソンを目指して鳴かず飛ばすで、五輪! イケる! と持ち上げられながら、20代のうちに現役を引退した選手はゴマンといる。

 レース同様、淡々と走るのがいい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  1. 6

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 7

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 8

    雑念だらけだった初の甲子園 星稜・松井秀喜の弾丸ライナー弾にPLナインは絶句した

  4. 9

    「キリンビール晴れ風」1ケースを10人にプレゼント

  5. 10

    オリックス 勝てば勝つほど中嶋聡前監督の株上昇…主力が次々離脱しても首位独走