31歳も伸びしろ無限大 小平奈緒“金メダルの次”は世界新か
■今がピークではない
スピードスケーターとしては遅咲きの31歳で大輪の花を咲かせた小平の天下はいつまで続くのか。
江陵スピードスケート競技場で観戦した2001年世界ジュニア選手権覇者でバンクーバー五輪代表の土井槙悟氏は「今日のレースを見る限り、トップの座はしばらく安泰でしょう」とこう続ける。
「最初の100メートルから後半の加速まで、一瞬のブレもなく完璧な滑りでした。心技体全てが充実していますが、31歳とはいえ、今がピークではなく、まだ伸びしろは十分にあります。五輪記録を塗り替えたとはいえ、ライバルの李が持つ世界記録(36秒36)は破っていない。今回の金メダル獲得で恐らく小平は『世界記録を狙える』と手応えを掴んだのではないでしょうか。今後、スタートやコーナリング、バックストレートでの加速など、さらに細かい部分を突き詰めれば、世界記録更新、W杯での連勝記録を伸ばすのは決して不可能ではないと思います」
小平は金メダルに加えて、世界新の金字塔を打ち立てられるか。