パワハラ騒動の渦中…伊調馨に他競技選手からオファー殺到
「あのメンタルの強さをぜひ、伝授して欲しい」――。
多くの現役女子アスリートから、こんな声が寄せられているという。「メンタルの強さ」の持ち主とは、他でもない女子レスリングのパワハラ騒動の渦中にいる伊調馨(33)だ。
JOC(日本オリンピック委員会)では来年度からメダリストやその指導者を講師として招き、現役アスリートを対象にした講話会「覚悟 メダリストの闘い」を新設する。主催の選手強化本部が現役アスリートにアンケートを取ったところ、多数の選手が希望する講師役として名前を挙げたのが伊調だったという。
伊調は技術はさることながら、プレッシャーに押し潰されることなく前人未到の五輪4連覇を達成した精神力の持ち主。男子を相手に練習して自らを高めようとする探究心も旺盛なだけに、多くのアスリートから「ぜひ、話を聞いてみたい」という要望が殺到しているというのだ。
伊調は日頃から練習一つ一つに意味を持たせて取り組み、タックルにしても理詰めで追求してきた。4連覇を成し遂げたリオ五輪後は国内外のレスリング教室などでコーチを務め、初心者や子供にも理解しやすい指導は毎回、好評を得ている。