母も“天才” 全国運動会でナショナルチームのエース倒した
張本の母も、天才と呼ばれた卓球少女だった。
凌さん(45)は宇さんの3歳年下で、1973年1月8日、四川省重慶で生まれた。卓球を始めたのは小学1年生だが、中国ではこれでは遅いのだという。
「自分からではなく、卓球好きの体育の先生に勧められて卓球クラブを選びました。中国の卓球は日本の野球と同じくらい子供たちに人気があって、みんながやっていました」
それほど熱心な子供ではなかったという凌さんだが、運動神経は抜群で吸収力もあった。
「反応が速いところ、すぐに覚えちゃうところは、息子に似ていたかもしれない(笑い)。それでも卓球選手になろうとは思っていませんでした。7歳で始めたのでは遅かったですから」
12歳で四川省代表に選抜され、ジュニアでのナショナルチーム入りはかなわなかったものの、20歳の年に、宇さんと同じ四川省チームの一員として全国運動会に出場を果たした。
凌さんは団体戦で、当時のナショナルチームのエースを倒す大金星を挙げ、ノーマークだった四川省のベスト8に貢献し、凌さん自身もシングルスでベスト16に入った。