青木宣親も絶賛 エンゼルス大谷は“具現化力”が最大の武器
「改めて能力の高さを感じました」
エンゼルスの大谷翔平(23)が開幕直後に初本塁打を放ったときだった。昨年まで6年間、メジャーでプレーしていたヤクルトの青木宣親(36)に話を聞くと、こう言っていた。
「本塁打したシーンをハイライトで見ましたけど、開幕直前まで足を上げて打っていたのに、すり足に変えてすぐに結果を出した。変えることはできても、実際にすぐに結果が伴うかというとすごく難しい。普通は適応するまでに時間がかかるもの。体の力が必要なのはもちろんですけど、頭の中でイメージしたことを実際に体現できる能力、それがすごいと思います」
大谷はオープン戦終盤まで日本時代と同様に足を上げて打っていたが、タイミングが取れず、凡打の山を築いていた。キャンプではヒンスキー打撃コーチから、タイミングを合わせやすくするため、足の動きを小さくするよう助言されていた。それをわずか開幕3日前になって本格的に取り入れ、結果を残した。
「大谷は構えた際に、後ろに体重を残した『ステイバック』で打てるようになった。体が上下動していて、急いで当てにいくような打撃が、体重移動が改善され、しっかり間を取って打てている。やろうと思ったことをすぐにプレーに反映させることができる。つまり『具現化力』が非常に優れているのです」(在米スポーツライター)