メジャー選手の息の根を止める4つの「キャリアエンダー」
エンゼルス・大谷翔平は肘の靱帯部分断裂で離脱したが、米国には選手生命を左右しかねない「キャリアエンダー」と言われる故障がある。選手を悩ませる重傷は次の4つだ。
■肩の関節唇断裂
ひと昔前は肘の靱帯断裂が「キャリアエンダー」と見なされていた。トミー・ジョン手術の出現と進化で手術を受けた投手の約9割がメジャーに復活できるようになった。メジャーリーグで、それに代わってキャリアエンダーの代表格と見なされているのは「肩の関節唇断裂」である。
関節唇は肩の関節が前後・上下にぶれないように支える働きをしている軟骨組織のことで、これが裂けたり、剥がれた状態(関節唇断裂)になると、まともな投球ができなくなる。
自然に治癒することはないので修復手術を受けるしかないが、関節唇は一度で完全にくっつくケースは少なく、手術後メジャーに復帰して元のレベルで投げられるようになった投手は2割程度だ。
成功例はマイケル・ピネダ(ツインズ)と柳賢振(ドジャース)。この2人は2年間のブランクの後、先発投手として復活した。