米国にも存在? メジャーリーグにおける「忖度」の事例
学校法人森友学園への国有地払い下げをめぐる問題では、それまで難解な言葉と思われていた「忖度」が日常語となった感がある。もちろん、話し手がいる言語は絶えず言葉の意味が変わるのだから、「忖度」に新しい意味が加わることは当然だ。
それだけに、今や忖度が「他人の心を推し量る」という本来の意味を超えて「相手の顔色をうかがい、迎合する」という新しい意味が加わったことは、言葉の意味がどのように変化するかを示す興味深い事例といえる。
ところで、「相手の顔色をうかがい、迎合する」という意味での「忖度」は、自らの主張を言葉で明確に表現することを好む傾向の強い米国には存在するのだろうか。
5月19日に英国のヘンリー王子と結婚する女優のメーガン・マークルも出演していたことで知られる「SUITS スーツ」など、米国では弁護士を主人公とするテレビドラマが多い。また、ジェームズ・スチュアートが主演した1939年の映画「スミス都へ行く」のように、主人公の演説が重要な意味を持つ作品も少なくない。