他人事じゃない…韓国でも懸念される「エスコバルの悲劇」
初戦の日本戦に負けたコロンビア。敗因はMFのC・サンチェス(32=エスパニョール)の反則によるPKと一発退場による数的不利だった。「勝ち点3」を計算していた格下の日本に、まさかの黒星で、熱狂的なコロンビア国民の批判はC・サンチェスに集中しているという。
そこで心配されているのが「エスコバルの悲劇」の再来だ。1994年大会で優勝候補の一角だったコロンビアは、1次リーグ第2戦の米国戦でDFエスコバルが痛恨のオウンゴール。1―2で敗れ2敗となり、決勝トーナメント進出を逃した。エスコバルは帰国した直後、暴漢の銃撃により27歳でこの世を去った。
2大会連続6回目の出場で初優勝を狙うコロンビア。今回も1次リーグ敗退となれば、日本戦でPKを献上したC・サンチェスは帰国を拒否するかもしれない。
初戦のスウェーデン戦を0―1で落とした韓国選手もC・サンチェスの一件は他人事ではないだろう。0―0で迎えた後半18分にDF金民友がペナルティーエリア内で相手選手をスライディングタックルで倒した。主審はそのまま流したが、その後VAR(ビデオ判定)の結果、PKとなり0―1で負けた。この敗戦に国民は怒り心頭。韓国メディアによれば、選手を名指しで批判する声や有効シュートが1本もなかった不甲斐ない戦いぶりへの不満が、大統領府のHPにある掲示板に多数寄せられたという。