忖度が世代交代の妨げに…日本が4年後W杯で払う大きなツケ
そもそも西野ジャパンというのは<忖度ジャパン>に他ならない。
本大会2カ月ちょっと前にハリルホジッチ監督が解任され、日本サッカー協会(JFA)技術委員会の西野委員長が後釜に就いた。指導者の現場(J1名古屋)を15年シーズン限りで退いてからブランクがあり、しかも日本代表を率いるのは初めて。代表選手を選ぶのに「過去の実績」を重視するしかなかった。
さらに前任者が、ほとんど戦力外扱いにしていた「本田・岡崎・香川のビッグ3」がいなくなると「話題性に事欠いてしまい、それではアディダスなど大口スポンサーや億単位の放映権を払うテレビ局に申し訳ない」とJFAが斟酌する格好で日本代表に呼び戻した。
その結果、1次リーグH組初戦のコロンビア戦で「前半3分に相手DFがPA内でハンドを犯して退場。PKを決めて先制」というラッキーに恵まれ、この試合の勝ち点3ゲットが、決勝トーナメント進出につながった。
決勝T1回戦でベルギーと2―3の拮抗した試合をやったことで「日本サッカーの将来像が見えた」「ジャパンウエーの道筋がついた」とメディアやサポーターから持ち上げられているが、終わってみれば1勝1分け2敗の成績、つまるところ「87分間1人少ない10人のコロンビア」にしか勝っていないのである。