忖度が世代交代の妨げに…日本が4年後W杯で払う大きなツケ
■直近の五輪代表がW杯でプレーしなかったのは初めて
ドイツサッカー協会公認コーチの鈴木良平氏が「ベテラン、中堅、若手と年齢構成のバランスが取れている方が、チームに大きな活力を与えてくれるし、チームのレベルを年ごとに上げていくには、スムーズな世代交代を進める必要があるということは、改めて言うまでもないでしょう」と前置きしてこう続ける。
「西野ジャパンは、残念ながら<将来を見据えながら継続的にレベルアップを図っていく>作業ができなかった。ロシアW杯メンバー23人の中で93~96年生まれの<リオ五輪世代>であるGK中村(23)、DF植田(23)、DF遠藤(25)、MF大島(25)は1秒もプレーできず、世界相手に経験値を上げることがかなわなかった。そもそもリオ五輪世代で即戦力と言われたポルトガルのFW中島(23)、ベルギーのFW久保(24)は、ロシアW杯メンバーにも入らなかった。次代の代表主軸候補の2人が、本大会前の合宿から代表チームに帯同し、強化試合などをこなしてW杯を実体験すれば必ずスキルアップにつながり、これからの日本代表にとって大きな財産となった。直近の五輪の代表選手がW杯でプレーしなかったのは、今回のロシアが史上初のことだった。非常に残念と言うしかありません」