ジョコまで完全復活…錦織圭マスターズ制覇にさらなる暗雲
驚く結果ではない。ウィンブルドン選手権の男子シングルス決勝は、ノバク・ジョコビッチ(31=セルビア)が、同8位のケビン・アンダーソン(32)にストレート勝ち。3年ぶり4度目の優勝を果たし、4大大会の優勝回数を13(歴代4位)に伸ばした。
ジョコの試合で見応えがあったのは決勝戦のひとつ前、2日がかり、5時間14分の激戦となったナダルとの準決勝だ。ジョコが第1、3セットを取れば、ナダルが第2、4セットを取り返すシーソーゲーム。もつれた第5セットをジョコが10―8でものにした。
ジョコは16年11月に世界1位の座から陥落。昨年は右肘故障でツアーを長期離脱し、今年1月の全豪で復帰するも4回戦で韓国のチョン・ヒョン(当時21歳、世界ランク58位)に負けた。2月には右肘を手術。世界ランクも20位以下まで落ちたが、16日発表の最新ランキングでは10位に浮上。限界説もささやかれ始めた中での完全復活を遂げたことで、「あきらめたことなどない」という、世界1位奪還も現実味を帯びてきた。
「復活」といえば、左膝のケガで16年に長期休養したフェデラーもそうだ。昨年の開幕時はランクが16位まで落ち、「年齢からいっても以前のようなプレーは見られない」との声も少なくなかった。