錦織ウィンブルドン初8強も 天敵ジョコ戦へ右腕故障心配
錦織圭(28=世界ランク28位)が9日(日本時間10日)、ウィンブルドンテニス4回戦でエルネスツ・ガルビス(29・ラトビア=同138位)に逆転勝ち。日本男子では95年の松岡修造以来23年ぶりとなる、自身初のベスト8に進出した。「大変な試合だった。出だしがよくなかったのでどうなることかと思ったけど、2セット目から落ち着いて自分のテニスを取り戻せた」
試合後の錦織はこう言ってホッとした表情を浮かべたが、8強入りの反動が心配だ。
錦織はそもそも芝のサーフェスを苦にしている。芝の上を滑ってくるボールを持ち上げるのにかなりの負担を強いられるからだ。第1セット終了後には右前腕を治療するためにメディカルタイムアウトを取った。右手を痛めながら第2、3セットと立て続けにタイブレークにもつれる3時間28分の激戦を制した後遺症がないとも限らない。
「きょうじっくり治療すれば、たぶん大丈夫だと思う」とは本人だが、昨夏から約半年間の離脱を強いられた右手首の故障が影響した可能性もある。錦織はハードコートで行われる来月のマスターズ1000や全米に照準を合わせているといわれる。その直前に不得手な芝でダメージを被るようなら、目標は再び遠のいてしまう。
なお、準々決勝の相手はジョコビッチ(31・セルビア=世界ランク21位)に決まった。