山根会長だけではない ボクシング連盟に巣くう女帝の正体
■預金通帳に記された証拠
くだんの不正流用が問題視されると、内海理事は成松選手に電話をかけ、別の2選手に渡った助成金160万円を“あなたに返す”と一方的に告げ、成松選手の戸惑いをよそに、翌日には銀行口座に160万円を振り込んだ。それをラインで連絡してくると、<心配かけてごめんね><160万円は、会長が出してくださいました>と幕引きを図ろうとしたというのだ。
告発状には、東京事務所やラインでのやりとりが克明に記され、内海理事からの振り込みが確認できる預金通帳も証拠として示されている。
そのうえで、「不正流用に関わる160万円を成松氏の口座に振り込むことにより、本件不正流用自体の隠蔽を図った」と断じている。
■第三者委設置を発表も…
12の告発事実が記されている告発状には、助成金の不正流用だけではなく、他の問題についても内海理事の名前が登場している。日本ボクシング連盟の女子ボクシング委員会副委員長も兼ねる内海理事は山根会長の側近中の側近といわれ、助成金の隠蔽工作疑惑に関する一連の言動を見れば分かるように、ドンの手足となって動き、また、必死に守ろうとしている様子がうかがえる。