CS導入から12年目…改めてペナントレースの価値を問いたい
現代野球は七、八、九回が勝負。この3イニングを抑えられるリリーフ投手を擁するチームが覇権を握る――私の持論を覆す広島の3連覇はまず間違いない。打線の力でどれだけ2位以下を引き離すのか。興味深く見ている一方、どうしても釈然としないのは、やはりクライマックスシリーズ(CS)の存在だ。
2位の巨人を含めて、広島以外のチームはすべて借金生活。それでも、CSを勝ち抜けば、日本シリーズ制覇の可能性が残る。何度も指摘していることだが、果たしてこれで本当にいいのか。
昨年も広島は2位の阪神に10ゲームの大差をつけて優勝しながら、CSで3位のDeNAに足をすくわれ、日本シリーズに進出できなかった。2年連続でそんなことになれば、いよいよペナントレースの価値が軽くなってしまう。本来、143試合の長丁場を制することに最も大きな価値があるはずなのに、たった6試合のCSでそれが無になるような制度を今後も続けるのか。
CSが導入されて今年で12年目。やるのが当たり前のようになった今、改めて問いたい。