プロ野球で選手入れ替わり激化 ベテランに好機到来のワケ
■アスレチックスの成功例
一方、メジャーでは、年齢重視のチームづくりを逆手にとり、成功した球団がある。
アスレチックスは、年齢や体形などの理由でクビになり、埋もれている人材に目をつけた。2011年オフには、05年サイ・ヤング賞右腕で、ヤンキースをFAになったコローン(当時38歳)、13年オフは通算76勝をマークしながら、独立リーグに“都落ち”した経験のあるカズミアー(当時29歳)を獲得。コローンは13年に18勝、カズミアーは14年に15勝を挙げる活躍もあり、12~13年に地区優勝を果たした。
日本でも過去には新井貴浩(阪神→広島)、山崎武司(オリックス→楽天)、中村紀洋(オリックス→中日)、坂口智隆(オリックス→ヤクルト)らクビになったベテランが移籍先で復活を遂げている。こうした掘り出し物が増えるかもしれない。
そもそも、新戦力を獲得する上で、助っ人は実際にプレーしてみないとわからない。阪神は年俸3億4000万円の大金をはたいて獲得したロサリオが大失敗に終わった。一度、クビになった選手なら、比較的安い給料で獲得することができるから大したリスクもない。時代の流れで不遇を託つベテランはむしろ、狙い目かもしれない。