復帰戦で足元に異変…伊調馨のシューズにみる協会との禍根
不透明さが問題視されていたレスリングの日本代表基準が決まった。
日本協会は17日、2020年東京五輪は男女とも来年9月の世界選手権(カザフスタン)でメダルを獲得した選手に代表権を与えると発表。同選手権には、今年12月の全日本選手権、来年6月の全日本選抜選手権が選考会となり、両大会の優勝者が異なる場合は、18年の世界選手権(ブダペスト)覇者も交えた3者によるプレーオフで決定する。20日に開幕する今年の世界選手権57キロ級代表は、8月のアジア大会で3位に終わった坂上嘉津季(25)。国際大会での実績に乏しく、今回の世界選手権での優勝は厳しいとみられる。
女子では史上初の五輪5連覇の可能性を残す57キロ級の伊調馨(34)は、国内選考会のいずれかに優勝すれば、五輪出場に近づくだけに、わずかながら望みが出てきた。
伊調は優勝した14日の復帰戦後の会見で、一連のパワハラ騒動に触れ、「自分がレスリングを続けるのは自分勝手なんじゃないか、わがままなんじゃないか、と葛藤した」と苦しい胸の内を明らかにしたが、実は協会に対して反旗を翻していた。