吉田・伊調抜き…アジア大会で日本女子レスリングが窮地に

公開日: 更新日:

 アジアのライバルが虎視眈々と日本潰しを狙っている。

 栄和人前強化本部長によるパワハラ騒動で日本のレスリング界が揺れる間に、各国とも着実に強化を図っているのだ。

 もともと女子レスリングが盛んな中国、北朝鮮、インドなどは今大会、メダル取りの可能性のある階級に有力選手を配分した。

 日本はリオ五輪後、絶対女王の吉田沙保里伊調馨が休養のため不在。ここぞとばかりに、2人の階級である53キロ級、57キロ級に他の階級で実績のある選手が参戦するのだ。

 奥野春菜(19)がエントリーした53キロ級は13年のアジア選手権48キロ級女王であるパク・ヨンミン(北朝鮮)、リオ五輪48キロ級5位のジルジズ・エシモワ(カザフスタン)らが階級を上げてきた。坂上嘉津季(25)の57キロ級は16年世界選手権60キロ級(非五輪階級)覇者のペイ・シングル(中国)、世界選手権53キロ級で銅メダル2度のヨン・ミョンスク(北朝鮮)が、アジア女王の座を狙う。いずれも20年東京五輪でのメダル取りを見据えて階級変更を決断したという。

 これまで吉田と伊調が出場する階級では、2人との対戦を避けるため、海外勢は逃げるように階級を変えてきた。それが今や海外のライバルから格好のターゲットにされている。

 アジア大会で奥野と坂上が惨敗するようなら、絶対女王2人の復帰を願う声が上がりそうだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…