雄星にボロボロ投手陣のしわ寄せ…鍵はサービス監督の采配
昨季まで、岩隈久志(現巨人)がサービス監督のもとで、3年間プレーした。日本人投手の扱いに慣れているのは、ルーキー左腕には心強い。日本の中6~7日のローテーションも理解しているそうで、今季は菊池に無理をさせない方針だという。
■先発投手を引っ張る傾向が
もっとも、今季のマリナーズのローテーションを見る限り、それは可能なのかどうか。昨季の勝ち頭でエース格の左腕ゴンザレス(26=13勝9敗、防御率4.00)は今季が実質2年目。さらに衰えが著しい10年のサイ・ヤング賞右腕ヘルナンデス(32=8勝14敗、同5.55)、ベテラン左腕ルブラン(34=9勝5敗、同3.72)ら先発陣は安定感に欠けるからだ。
サービス監督は、先発投手を引っ張る傾向にあり、過去には100球近くに達した岩隈を続投させて打ち込まれたケースもあった。
「シーズン当初こそ、菊池の起用法には細心の注意を払うはずですが、現状では先発投手の頭数が足りず、ゴンザレスら現有戦力の上積みも計算しにくい。菊池に配慮したローテーションをいつまでも続けるわけにはいかないと思う。昨季のセーブ王(57S)ディアスを放出してリリーフ陣は不安定なだけに、なおさら菊池を引っ張る可能性はあります。もちろん、健康状態を確認しながらの起用になるはずですが、肩、肘の負担は避けられないのではないか」(前出の友成氏)
フル回転を強いられれば、再建の切り札どころか、シーズン途中の離脱までありそうだ。