【安倍昌彦氏が特選 “開幕即戦力”新人】松本航(西武1位)
■総合力が高くすスキなし
最速155キロを誇る西武1位右腕の松本航(日体大)は現時点で、プロの投手にとって大事な3つの要素を持ち合わせているという。
「『投球』『フィールディング』『クイック、けん制』はプロレベルにあり、総合力が高い」とは、安倍昌彦氏だ。
「先発タイプで、平均145キロ前後のストレートは低めが伸び、ホームベース上でも回転が緩まない。7イニング程度をコンスタントに投げられる力がありながら、立ち上がりからいきなり、150キロ超の快速球を投げられる『爆発力』もある。さらに、カウントを取れる変化球が多いのも特徴。スライダー、カーブ、チェンジアップ、フォークに加え右打者の足元にスッと沈むシンカー系の球は、プロでもつい手が出てしまうボールになるでしょう」
「フィールディング」と「クイック、けん制」はどんな特徴があるのか。
「バント処理にたけています。松本は投げ終わった瞬間に守備の動作に入り、『5人目の野手』になれる。かつての桑田真澄さん(巨人)のようなセンスを感じる。セットポジションも苦にしない。けん制の間の取り方にバリエーションがあるのがいい。3秒だったり5秒だったりと微妙に間を変える。プロの走者も盗塁やエンドランのスタートを切りづらいのではないか。スキのない投手といえます」