歴代指導者も太鼓判 西武ドラ1松本航は“生粋の優等生”
松本航(西武1位・投手・21・日体大)は兵庫県の実家に帰省すると、2人の“恩人”への報告をかかさない。
ひとりは少年野球時代の指導者だ。父の昭浩さん(50)が言う。
「航は小学校2年から、地元の梁瀬少年野球クラブで野球をはじめた。試合に出られるようになった5年生くらいのときは遊撃だったんですが、コーチに投手転向を勧められたんです。そのコーチに投手としての基礎を教えてもらったので、今の航があるのもその方のおかげでもある。だから、帰省すると真っ先に『帰ってきました!』と、直接、挨拶をしに行っているんです」
もうひとり、松本は感謝と報告のために、ある場所に足を運ぶ。それは実家の仏壇。2年前に亡くなった祖父だ。
「私の父親は孫である航の活躍を非常に楽しみにしていたんです。航の名前が出た新聞記事は必ず切り抜いていました。その父が亡くなったのは秋季リーグの真っ最中で、航は葬式に出られなかった。そうしたこともあって、今は帰省すると必ず仏壇に手を合わせています。リーグ戦で賞を取ったときも、賞状を仏壇に供えていました」(昭浩さん)