アジア杯停滞の光明 MF遠藤航は森保Jウズベク戦の切り札
UAEで開催中のアジアカップで5回目の優勝を狙う森保ジャパン(世界ランク50位)が2連勝の好発進! と言いたいところだが……。初戦は127位のトルクメニスタン相手に2―3の接戦に持ち込まれ、2戦目のオマーン戦も特に後半、82位の格下の攻勢にさらされるシーンも多かった。
■展開力も素晴らしい
そんな停滞ジャパンの中にあって光明と呼べるのが、オマーン戦に初先発したベルギー1部シントトロイデン所属のMF遠藤航(25)である。
「ボランチの位置で初戦に続いて先発出場のMF柴崎岳(26=ヘタフェ)とコンビを組み、自身の持ち味である危機察知能力、ボール奪取力をいかんなく発揮し、そこからの展開力も素晴らしかった」と話すのは、現地UAEで取材中の元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏である。
「オマーン戦は左サイドアタッカーのMF原口元気(27=ハノーバー)と左SB長友佑都(32=ガラタサライ)との好連係が目を引きましたが、この2人が攻撃参加した際に生まれたスペースを<きっちり埋めて相手にスキを見せない>という仕事も遠藤はソツなくこなしました。さらに特筆すべきは<ボランチでコンビを組む選手のストロングポイントを上手に引き出す>能力です。柴崎が攻撃の起点になれるように遠藤は局面ごとに的確な状況判断を下し、できるだけ<柴崎を攻撃陣と近い距離で絡める>ように考えながらプレーしていた。3戦目のウズべキスタン戦のみならず、決勝トーナメント以降も貴重な戦力として計算できる選手です」