丸獲得でも変わらず 巨人がOP戦で露呈“広島恐怖症”の重篤

公開日: 更新日:

「昨季この助っ人は広島に一度も投げていない。CSの秘密兵器の可能性もささやかれたほど。わざわざオープン戦で見せる必要はないところだが、原監督があえて投入するのは、隠すよりチームの広島への苦手意識を少しでも取り払いたいから。力があるヤングマンをあえて見せてでも、開幕前に負け犬根性というか、負けグセを払拭したいのです」(球界関係者)

 原監督は丸の“引き抜き”を自信の根拠のひとつにしているようだが、昨季の両チームの総得点はリーグトップだった広島の721点に対し、巨人は同3位の625点。丸の97打点を引いても、巨人がやっと1点上回る計算だ。丸が広島のポイントゲッターだったのは事実とはいえ、強力広島打線の本当の怖さは、各選手がそれぞれの役割を理解し、1点を2点に、2点を3点にと貪欲に得点を積み重ねる意識と集中力があることだろう。だから、「丸が抜けても、得点力はそう変わらないはずだ」と球界OBの多くは口を揃えているのだ。

 原監督は試合後、「少ないチャンスをものにする。やっぱりああいう場面で長打が出るというのはね。我々は挑戦者だけど、壁はかなり高いなという感じ。今現状のスタートとしてね」と言った。

「大したことない」が、たった1試合で「高い壁」に変わったのは、巨人ナインのアレルギーと力の差を感じたからに他ならない。丸が入ろうが、原監督が復帰しようが、選手たちの心の奥深くに刻み込まれた「恐怖心」は、簡単には拭えない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…