巨人“脆弱な救援陣”で開幕へ…昨季二の舞へ致命的とOB指摘
昨季24ホールドでチームトップだった元セーブ王の沢村が、春のキャンプでリリーフ失格の烙印を押され先発転向。リリーフエースとして長年チームを支えてきたマシソンは、感染症の「エーリキア症」を発症し、6月の復帰を目指している状況だ。期待された元ドラ1鍬原も早々と不調で脱落。この日、登板した上原も試合後に二軍落ちが決まった。宮本コーチは「もう少しスピードがほしい」と最速135キロの球威を問題視。2番手で3失点した育成出身の坂本工、田原も二軍に降格した。
かくして新勝利の方程式は新外国人のクック、吉川光、大江、桜井らが担う。原監督は「昨年の反省はそこ(救援)。(今季は)昨年いなかったメンバーがほとんど。若いブルペン陣にはなるけど、大きな期待を持って向かいたい」とガラリと顔ぶれが変わりそうなメンバー構成を前向きに捉えている。
しかし、巨人OBで評論家の高橋善正氏はこう言った。
「最も不安なのがクローザーを任されそうなクック。オープン戦も抑えたり、抑えられなかったり(6試合で防御率6.00)。この日は直球、変化球共にまとまってはいたが、簡単に2死を取った後に四球。依然として制球面の不安が拭えません。かねて言われているセットポジション、牽制、クイックにも不安があるのは明らか。前日の試合では走者を出してから死球を与えて失点するなど、セットになると途端にバタバタする。マウンドで怒りをあらわにする場面もよく見かける。昔、抑えを務めたクルーンを彷彿させますが、クルーンほどのスピードもありません。あれでは1点差のしびれる最終回に投入するのは怖いですね」