2大会連続初戦敗退 錦織は“勝負の年”に尻すぼみで終わりか
勝てそうで勝てなくても、負けそうで負けない――。粘りが身上の選手が、このところ精彩を欠いている。負けそうで負ける試合が続いているのだ。
錦織圭(29=世界ランク6位)が昨17日、今季のクレーコート初戦となるモンテカルロ・マスターズ(モナコ)シングルス2回戦で、同49位のエルベール(フランス)に5―7、4―6のストレート負け。これで3月のマイアミ・マスターズに続き、2大会連続初戦敗退となった。
棄権を除けば、錦織の2大会連続初戦敗退は2013年8月のウエスタン・サザンオープンと全米オープン以来、実に6年ぶりの屈辱だ。昨年の同大会は準優勝だっただけに、ポイントも大幅に失うことになる。
「(敗戦の)最大の原因は、思い通りにボールをコントロールできず、ミスが多くなったことだと思う。もったいないショットもあった」とは試合後の本人だ。
今季は年頭のブリスベン国際で優勝。全豪も8強入りして滑り出しは上々だったものの、最近のマスターズ3大会は1勝3敗。後半までもつれると、そのままズルズルいくパターンが続いている。
今年12月には30歳になる。体力が下降線をたどる上、来年は東京五輪に振り回される。出る出ないにかかわらず、日の丸のプレッシャーがその肩にのしかかる。マスターズ以上の大きな大会を狙えるとしたら、今年が最後のチャンスかもしれないのに、このままでは尻すぼみで終わりかねない。